アトピー45年の私は、今までに4回の転職をしました。また、再就職までの短い間、派遣社員として働いた経験もありますが、アトピーの身体ではしんどい仕事を経験したので、今回はそれを紹介します。
なお、特定の職種に関して記載する事は、現在その仕事をしている人が否定的にとらえる可能性があり、その辺りは私の本意ではないので、「この仕事はダメ!」とは書きません。
10選として紹介するのは、私と私のアトピー友達からの意見を踏まえたもので、個人差はあるとは思いますが、逆に「生きた声」です。
職場の環境が良い所であれば、違う可能性はありますが、こういう「状況」や「特徴」がある職場は、しんどかった!という事例になります。
アトピーの人に向かない仕事の特徴10選
①不衛生な職場
②勤務時間が変則的な仕事
③移動時に他人の目に触れる
④職場まで遠い
⑤毎日環境が変わるような職場
⑥人を相手にするような仕事
⑦水仕事
⑧高温多湿の場所での仕事
⑨同僚の年齢層に幅がある仕事
⑩アトピーの事を知らなさすぎ、または理解の無い職場
このような状況の職場は、業種が何であっても、アトピーの人にとって過酷です。環境的な問題や、精神体な問題、様々ですが、症状が悪化すると長続きしない。
それぞれ、深堀していきます。
①不衛生な職場
埃っぽい環境は、あまり前ですがアトピーには向きません。そういう環境に触れるだけで、肌が痒くなったり、ヒリヒリしたりしました。
ムズムズと落ち着かない環境下では、仕事に集中できるはずもなく、能力発揮できないどころかミスも多くなり、仕事の内容によっては危険にも合いやすい。
また、化学薬品を使うような職場では、空気自体が悪く、シンナー臭いとか石油臭い、物の焦げたような匂いは、肌にも脳にも良くないです。
私は学生時代のバイトの時と、派遣で行った現場でこのような現場を経験しましたが、短い期間であった分ギリギリ耐えられましたが、ずっとこの環境ではもっと悪化していたと思います。
②勤務時間が変則的な仕事
私は3つ目の仕事が、介護施設(有料老人ホーム)でした。夜勤もあるシフト制の職場で、勤務体系が4パターンもあり、その勤務パターンに合わせた生き方になります。肌に良い生活のリズムを作りにくくなります。寝る時間が色々にずれる事は、肌の回復に影響します。
介護施設の入居者さんは、そこで住んでいますので、お世話する内容は、シフト事で決まっているのですが、今日と明日とでは勤務パターンが変わります。早番ばっかり、夜勤ばっかりという方が、生活のリズムは楽だと思います。
最近はどの業界も慢性的な人不足で、入社しても1年続かない人も居るので、安定しません。急に辞めて来なくなる人も居るので、急遽仕事を拾う事もありました。
勤務体が固定であったり、アトピーが酷い時には変わってもらいやすいような職場だと大丈夫だと思いますが。。。
③移動時に他人の目に触れる
電車通勤の職場で働いたことが無いのですが、友人から言われました。電車通勤は、人の目に触れるので、準備に時間がかかるし大変だという事です。
正直な話、一人で誰とも会わずに出来る仕事なら、アトピーのボロボロの肌を、自分以外に気にする人はいません。「人に見られているかも・・・」という心境が無いなら、これほど楽なものはありません。
個人の空間の車や、接する人の少ないバスやタクシーはまだ良いのですが、電車の移動となると、嫌でも人目に晒されます。満員電車での前後左右の人に、密着されたらとても嫌ですよね。
でも実は、思ったほど人は見ていないんのですが。
④職場まで遠い
バスでも電車でも飛行機でも、移動時間が長いというのは、アトピーの人でなくても辛いものですが、移動時間は、仕事ではないわけです。
この時間が短ければ、もっと身体を休ませてあげることはできます。肌をもっとよくしてあげられる。痒くて眠れなかった日でも、職場まで近ければ、もう少しゆっくりした時間や、気持ち的にな余裕も生まれます。
さぁ、仕事頑張るぞ!というまでに、1時間も通勤にかかる。準備も踏まえて、毎日3時間前に起きる。それが毎日です。
近い職場なら、早く帰れて身体を休められる。往復2時間の短縮は、週10時間。アトピーの身体にも良いわけです。
⑤毎日環境が変わるような職場
これは、私が経験したことですが、例えば派遣で、日によって現場が変わるような場合です。毎日が慣れない、初めて行く場所だったりします。
慣れていないという事は、精神的にも緊張状態が多い。また、現場で会う人が毎回変わる事は、とても気を使います。毎日がビジターなわけですから、いつ休憩をとって良いのかも、どこで休んでいいのかも、いちいち人に聞かなくてはいけません。
気持ちの余裕がない、気を抜く暇がないという事は、身体には思った以上に負担です。できれば固定の職場の方が、気持ちは楽です。
⑥人を相手にするような仕事
決まった相手と仕事する事は、楽です。自分の事を理解している部分があり、安心できる相手との仕事は効率的です。これは同僚に対してですが、サービス業でお客さんがコロコロ変わるような仕事はどうでしょうか。
多くのお客さんは、あなたの事を知りません。アトピーに理解がある人であれば良いのですが、赤い顔をして朝から仕事をしていて、「昨日の夜のお酒がまだ抜けていないのか?」と私はお客さから言われたことがあります。きっと冗談のつもりで言ったと思いますが、私はとても傷つきました。
ただ、お客にそういう変な気を使わせたのは事実。外観が重要視されるような職場では、もっと気を使います。肌がボロボロの人から、「お待たせしました」と食事を出されて、気分良く出来るでしょうか。不快にさせない努力を、アトピーの私はしなくちゃいけなかったのです。
よく知らない人と接する仕事は、かなり精神的な負担は多く、緊張の連続です。機械相手なら、顔色をうかがわずに済むのにな。
⑦水仕事
コロナの影響もあり、飛沫感染や接触感染などのため、アルコール消毒の徹底をしている場合や、仕事で頻繁に水を触る仕事の場合、手の油分が不足し、ひび割れします。
私は介護時代、手がボロボロでした。何かの介助をした場合、手洗いは重要ですが、一度荒れてしまうと、治りきらないまま仕事が続きます。よく使う手なので、痛みも痒みもありますし、自分から良く見える場所なので、気になってその傷を触ってしまい悪化させます。
普通の肌の人ですら手荒れになるので、水を使う場所でのアトピーの人は、本当に苦労されていると思いますし、飲食業もいちいちハンドクリームを塗っていては仕事が出来ません。水を使う職場は大変です。
⑧高温多湿の場所での仕事
カラッとした暑さなら、まだ耐えられるかも知れませんが、日本の夏は多湿なので、とても蒸れます。そして汗が身体の傷に沁みてヒリヒリ・ピリピリと余計に刺激になります。
汗をかいたままの服が、長く肌に触れていると、その部分は肌で湿疹になる場合もあります。
私は営業の仕事で車で外回りの時に、ジメジメした雨の日、車内の高温多湿で一発で体を悪くしました。エアコンで冷やされ、外に出て汗をかき。この温度差も体には酷でした。
温度差となれば、もう夏だけの問題ではありません。体温調節の苦手な体のアトピーには難敵です。
⑨同僚の年齢層に幅がある仕事
必ずしもそうでないのですが、同じ仕事する人の年齢層の幅がある時、年代によって考え方がまるで違います。
考え方が違う人が多い事は、色々なトラブルを生みます。考え方の違いは、年齢に関係ないと思われがちですが、年代によっての価値観の違いは、コミニケションの中で問題を起こすのです。
それに加えて会社では階級や役職もあります。年功序列的な会社の場合、年齢層=階級みたいな所があり、色々気を使うのです。同年代の人ばかりの職場の方が、少し楽だったりします。
⑩アトピーの事を知らなさすぎ、または理解の無い職場
わがままな事かも知れませんがあえて書きます。みんな「アトピーの人の辛さを知らなさすぎ」です。
アトピーはアレルギー反応が肌に出る症状なので、今の時代、花粉症や鼻炎など、肌には出なくても、困る人が増えた事で認知度は上がりました。
ただ、アトピーは年間通してずっと。「寝ている時も痒んだよ」と言ったら同僚がビックリしていました。昼間にボーっとしてしまう寝不足が、その原因だよというと、「辛いんだね・・・」と見た目の痒さだけしか解らなかったと言われたことがあります。
アトピーは障害者ではないし、認定された難病でもありません。(重度になれば難病クラスに辛いですが)よって、世間の認知度もまだまだ低く、私達が仕事をする事が、普通の人よりも大変な事を知るはずがありません。
逆に私は過去に、システム会社で働いた事がありますが、職場の先輩がアトピーの人が居ました。その先輩はとても仕事が出来る人で、社内でも頼られるエンジニアでした。その先輩のおかげもあり、私はその会社で皆に良い距離感で接してもらえましたが、こんなラッキーな事は以後ありませんでした。
まとめ
もしあなたが、この10個に該当するような職場に居たら、既にものすごく辛かったり、我慢をしたりしていませんか?
稼ぎに出ないと、生活も生きていくことも出来ませんが、仕事に出る事で余計に悪くしている場合は、おもいきってその仕事を離れるべきです。
何のために働いているのかを考えないといけません。自分の身体が悲鳴を上げているのです。その辛さをわかる人は、あなただけです。
仕事は他にもいっぱいあります。コロナの影響で在宅ワークも今後増々導入されるでしょう。インターネットを使った仕事も沢山あります。
私は今自分がネットで仕事をするようになって、アトピーもコントロールして生活できるようになりました。完全に治ったわけではありませんが、逆に身体が辛い時とかは、仕事はしません。しかし、自分の家族が食べていけるだけのお金は十分に稼ぐ事が出来ます。
やりたい仕事だった、夢だった仕事だから、そういうのもとても大事です。でも、長い目で見た時に、無理をしている事は幸せではありません。
もっと良い仕事はあると思うし、個人で稼ぐ事も良いのではないでしょうか。初めての人には、私がこのブログで教えています。
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