私は小さいころからアトピー治療をしてきましたけど、「エビデンス」という言葉は当時ありませんでした。いつのころから、その言葉が出てきたのか分かりませんが、エビデンスでアトピーが良くなるのか?とボヤ~っとした想いしかなかった。
そして、この「エビデンス」という言葉は現在、私達アトピーさん同士の会話で、あまり良い話の中には出てこない。大概、言い争いや、意見の違いの時に出てくる。
私的には、地雷ワード。
今回は、アトピーのエビデンスについて、私達アトピー患者にとって、どう影響するのかという観点で書きます。
エビデンスとは医学的根拠の証明書
私達が受けている医療としての治療には、「これをすると治るよ」という根拠はいる。「この病気には、この薬が効く」という証明がいる。そうでないと誰が作ったか分からないようなものを、身体を治すための物として使えませんよね。
風邪をひいた時に、おばぁちゃんが、山から取ってきた葉っぱを煎じて作った薬を、よく効くからといって、世の中全ての人に使って良いかと言われるとNG。
誰が、どこで、その治療を受けても、一定の基準で提供できる。そこには効果があり、こんな検査や症例や副作用も含めた研究もされて初めて、認可された「薬」になる。その証明書が ”エビデンス”です。
まず、エビデンスは、この段階でアトピーに何かしてくれるかはまだ不明ですよね。次行きます。
アトピーの話でエビデンスは、ステロイドの是非とセットで出てくる
アトピー性皮膚炎での「標準治療」は、ステロイド軟膏による治療です。京都大学医学部の皮膚科専門医の大塚先生も著書の中でしっかり謳われていますが、私が小さい事「標準治療」という言葉も聞きませんでした。今では、そうらしい。
ステロイドの軟膏を、症状に合わせて塗り分ける治療法です。ステロイドは、アトピー性皮膚炎に効果があるから使う。それは「エビデンス」という証明があるものだから使うという事です。
ステロイド軟膏というのは、私が小さい時からあるので、もう4・50年以上は前からある薬なんでしょう。もっと長いのかも知れませんが、私はもう40年以上、使っている薬です。
ステロイド治療が合わない人は何?エビデンスは?
私は20代が一番アトピーが酷かったのですが、ステロイドが効かなくなった時がありました。正確に言うと、段々効かなくなった。そして皮膚科で処方されるステロイド軟膏の強度が、どんどん上がっていきました。
新しい薬が出たんだ!何でも新しいほうが良いよね!的な考えで、今までのように塗っていき、翌日には嘘のように治る肌。すごいなぁって思ってました。
でも、段々その効き目が弱くなり、塗る頻度が多くなり、また強度が上がる。これも正確に言うと、強度が上げられていた事も当時、知りませんでした。
「塗るの大変だから注射しとこうか。注射のほうがすぐに効くし!」そんな先生の説明で、私は「じゃぁ最初から注射にしてくれよ!」って思いながら、それをうち、また嘘のように翌日には痒みも赤みも無くなっている。
半年後、塗り薬も注射も効きませんでした。先生に言ったら「うちの病院ではもう診れないので、大きい病院を紹介します」と言われた。
ここまでで、私の使った薬は「エビデンス」だらけの物です。医学的根拠と証明と、沢山の医療関係者の人の開発で作られた薬だけを使ってきた結果です。
これが、標準治療か?
ステロイド治療の闇
ステロイドに関するエビデンス自体が間違っているという事ではないと思います。それに、エビデンスというのが大事だとも思う。
しかし、アトピー性皮膚炎という病気に対して、ステロイド使うのではあれば、使い方や副作用の説明がセットでないといけない。
その辺りは、患者側から医師に積極的に聞かないと、出てこない。そして、残念な事に、ステロイドの怖さと副作用の事を、皮膚科の診察で言うと、医者は渡地達をバカにする。
「エビデンス」だ。医者は私達を、医学的根拠で丸め込む。医学を学んだことのない、医師免許を持っていない私達のマウントをとって言う。
「使わないと、治らないよ」
私はこれで、20代のころ、廃人になったのだけどね、先生。
エビデンスは過去から作られる「後追い」のもの
先ほど書いた、京都大学の大塚先生は著書の中でそう書いている。147ページだ。(著書:最新医学で一番正しい アトピーの治し方)
エビデンスは過去の病気の事例や、それもとずく研究や開発をする事で得られるもの。研究レポートが出来て学会を通して発表され、更にそれの研究をする人や、医療機関や製薬会社があり、深まっていく。
患者の数や、そこに開発の価値やニーズがあり、コストとして採算の合うものが、薬として世に出てくる。そういう流れ。それは問題ないと思う。アトピーに限らず、薬によって人間は寿命も延びた。(もちろん薬だけの問題ではないが)
アトピーに対する新薬も沢山出てきている。それには、私達のアトピ―事情がここ数年で、悪化しているからだと推測される。需要が増えているから薬の開発が進んでいると思うのです。後を追って新薬が開発され、新薬もエビデンスによって出来ています。
アトピーの要因の増加
花粉症やPM2.5が話題になったのは、ここ10年くらい。スマホが普及してまだ10年。パソコンですら25年です。
便利になる事で、私たちが失った健康体な生活は多くて、それによって私達は疲れやくすなりました。
ストレスに対するホルモンは副腎で生成されるが、私達のケアは追い付いていない。副腎が、睡眠、栄養、運動による復帰が出来ていないので、副腎は働きづめであるのは用意に想像ができます。
アトピーにとって大事な臓器「副腎」ですが、ステロイドの使い過ぎでこの機能が停止する事を、私は事実として経験しています。アトピーの人がステロイド治療で一番怖いのが、これです。
ステロイド依存症
ステロイドの使い過ぎによる、副腎機能の障害。自前のステロイドホルモンの生成がで出来ず、外用のステロイドだけに頼った事により、使用を止めると一気に抑えていた痒みが噴き出す地獄のような現象です。
ただし、このステロイド依存症には根拠が無いという。なぜなら、ステロイド軟膏の副作用に「副腎疲労」というエビデンスが無いから。
これは、エビデンスには無いからといって、否定できるこのでしょうか。
ちなみに、エビデンスが無いといって、感染を大きく広げてしまった例は
新型コロナです。アメリカは最初、東洋人の病気だと言って問題にしなかった。
その後世界一の感染数を出し大量の死者を出しましたよね。
エビデンスが出来上がるまでには時間がかかる。私達の置かれていいる現状は、それよりも早いペースで進行していて、過去の事例に当てはめて原因の追究が出来ないものも沢山あると思うのです。
エビデンスがアトピーを治してくれるのではない
私達アトピーの身体も、過去に何かの要因があり、皮膚の表面に異変として出てきています。しっかりした原因がわかるものもあれば、解らない物もあります。
原因がわかっても、避けられない問題もあったりする。環境やストレスとか、今の生活を止めないといけないものは、すぐに取り組めませんよね。
ただし、外用のステロイド治療のみに頼る事は良くはなく、体内での自前のステロイドの生成をさせる事が、アトピーにとって良さそうです。
今回エビデンスと言う事で、解りやすくステロイドの例で書いたのですが、他のエビデンスを持つ薬であっても同じことだと思う。
そうなると、私達が本当に取り組むべきことは、栄養や睡眠や運動だと思いませんか?生活スタイルの見直しとか向上こそが、遠回りに見えて一番近く、効率の良いアトピー治療方法だと解ってきます。
エビデンスがアトピーを治してくれるのではありません。では、それぞれに、どのように取り組めばいいのでしょうか。
栄養
睡眠・入浴
運動
今後また私の経験も踏まえて、ブログを書いていきます。読んでくれて、ありがとうございました。
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