アトピーと副腎とステロイドの関係

アトピーと副腎とステロイドの関係 アトピーと薬・サプリ

アトピー性皮膚炎の人で、副腎に関して調べたことがある人も多いと思う。そしてその人はたぶん、ステロイドに関して調べた延長線上に、この副腎を知った人もいませんか?私もその一人です。

 

まだアトピーと副腎の関係性について知らない人は、サラッと目を通しておくといいかも知れません。そして皮膚科でステロイドを出されたけど、特に何も説明を受けていない人は、是非読んでほしいです。

アトピーと副腎の関係

アトピーで一番の悩みは「痒み」でが、痒みは湿疹や赤く炎症を伴う事が多いと思います。痒いので掻きますが、痒みがずっと続くので、掻き壊してしまい傷になり痛くなります。

 

「痒み+湿疹+赤み+傷+痛み」悪化の工程です。説明するまでもありませんよね。これをアトピーの症状としましょう。

 

続いて、副腎の説明です。副腎という臓器は、腎臓(じんぞう)の上部についていて(図の黄色の部分)、腎臓は左右にあるので、副腎も二つあります。病気やケガで1個になっても、残りの一個で機能を果たすらしいですが、その副腎は「ストレス」に対抗したホルモンを生成します。

アトピーと副腎とステロイド

ストレスを書きましたが、身体にとってストレスは沢山あって、嫌な人に会った時に感じるストレスや、満員電車のストレスとかだけでなく、「痒い・痛い」という感覚的な物もストレスの扱いになるそうです。

 

アトピーの、痒み・痛みは、私たちが感じるストレスですが、「湿疹・炎症」は身体の細胞にとってストレスであるので、副腎が対抗するホルモンを大量に出すそうです。

 

ここまでであれば、アトピーではない一般的な人にも言える事ですが、私たちはなぜ、皮膚がここまで荒れてしまうのかというと、副腎で生成されるストレスの対抗するホルモンが足りていないからと考えられています。

 

(補足ですが、ホルモンが足りていないというよりも、私達のいる社会のストレスが多すぎる事も原因の一つです。個人個人で許容量が違いますが、耐えきれないストレスなのです。だから大人になってからなる人や、昔よりもアトピー人口が増えているのです。)

 

この”ストレスに対抗するホルモン”の事を、「体内ステロイド」とも言います。私達の身体には、自前でステロイドホルモンを生成できるのです。しかし、足りないので、皮膚科で塗り薬のステロイドが処方されます。

 

ちなみに、アトピー性皮膚炎はアレルギーの一種なので、ぜんそくや花粉症の人が、アトピーになるケースも多く、症状がどこに出るかの違いだけのようです。アトピーは「肌」に出た感じです。

 

なお、ステロイドホルモンが足りてないという表現は、医学的には正しい言い方ではない場合もあります。ただ、解りやすいように、そのような説明をする先生やアトピーの著書が多いです。

アトピーとステロイドの関係

おさらいですが、ストレスに、体内ステロイドで対抗している私達の体ですが、アトピーは自前のホルモンが弱いので、皮膚科で外用薬が出ます。外用のステロイドには強度が5段階あります。

 

通常は、皮膚科で正しい強度と、塗り方の指導をされ、まだ病名を知らない患者さんに対しては、病気の説明と薬の知識も教えるはずです。

 

でも通常ではない病院が多く、与えられるままに、患部に適当に塗って、適当に止める人がいます。私もその一人でした。

 

「ステロイドの薬は炎症作用や抗アレルギー作用(痒みを止める)があってね、過剰に働いた免疫を抑えて、早く治す効果があるんですよ」

こんな説明を、一回でもちゃんと問診で言ってもらった事があるのでしょうか・・・聞かれなかったから言わなかったとか、あってはなりません。

 

私は幼少時からステロイド軟膏をベースにしたアトピー治療をしてきたので、ワセリンベースの塗り薬といえば、ステロイドと思っていたくらいです。

 

ステロイドの軟膏はアトピーの治療に対し「魔法の薬」と言われるくらい効果があり、「大人になったら、勝手に治る」と言われました。たぶん、1980年代までの生まれの人は、同じように言われた人も多いと思います。

 

しかし、大人になっても治らない人や、大人になってから発症する人、それに私のように、段々強いステロイドしか効かなくなってきた人も出てきました。

 

医者の言われるままに、ステロイドの種類が変わり、塗り薬よりも注射の方が良いかもね的に言われて、せっせと皮膚科に通っていた私は、ついに薬が効かなくなりました。もう、薬で押さえれるレベルを超えてしまっていたのです。

ステロイド離脱症状

効かなくなったステロイドの投与していても仕方ないので、止めます。もともとは副腎で自前のステロイドが働いていたら、痒みにも対応できるはずです。しかし、外用や注射に頼り切った治療によって、私の副腎は自前のステロイドの生成を止めてしまっていました。

 

外用のステロイドをやめた事で、今まで効き目が弱くはなっていたとは言え、抑え込まれていたアトピー反応が、一気に噴き出します。台風で増水した川の堤防が、決壊するのと同じことです。

 

被害は尋常ではありません。全身真っ赤で、狂うような痒み、掻くことによる傷は、もろくなった皮膚だと皮ごとえぐれ、血や浸出液が噴き出します。

 

その浸出液は固まり、身体を動かす事で傷が裂け、また激しい痛みと痒みの、無限地獄です。動く事もできず、寝たきりの廃人に私はなりました。

 

これは、アトピー性皮膚炎の症状ではなく、ステロイド離脱症と言われています。重症のアトピーは、ステロイドの離脱症状の時が一番ひどいです。死にたいと思ったのは、この頃でした。

外用ステロイドの注意事項に副腎疲労の説明や注意が無い

今の医学は「エビデンス」という根拠や証明をもとに進歩してきました。決められた基準で一定の効果があるものが治療や薬として使われます。それは当然の事で、証拠も証明も出来ないものを、万人に使う事などできません。

 

では、外用や注射、内服のステロイドが恐ろしいものであるのに、アトピーに使われるのはなぜでしょうか。

 

それはアトピーが「ステロイドの使用をする事で炎症が慢性化する事はない」というエビデンスがあるからです。この薬付けておけば治る!認められた効能・効果がエビデンスで証明されているので大丈夫!と思われています。

 

関連おススメ記事「アトピーのエビデンスについて」 → リンク

 

長期化を前提としていません。ステロイドの薬を使うと、短期で治るから、長期使わないから、大丈夫!そういうエビデンスらしいのです。おかしいと思いませんか?私は怒りを覚えます。

 

外部リンク:「アトピーに処方される薬の薬効と副作用に、長期の使用の件がちゃんと乗っていない例」 ステロイド剤( 内服 ・ 外用 )

 

確かに、こういう考えの薬もあっても良いと思います。副作用があるけど、一時的に、最初の段階だけ使う効果的な薬は、あってもいい。でも、それはちゃんと使い方の説明が・・・

 

あっ!・・・ 説明?!

 

私達は、どのように医者に処方されたか、覚えていますか?ステロイドの薬が悪いのではないのです。

 

医者は、長期で塗ってるこの薬が効かないのは、ちゃんと塗っていないからだ!と言います。ちゃんと塗り方の説明もせずです。患者がバカにされているんです。毎日アトピーの事ばかり考えている私達がです。

最後に

何も知らないまま、ステロイドの薬を塗っていればいいという事ではなく、ちゃんと塗り方や強度などをふまえた使い方にポイントがある事は、知ってもらえたともいます。

 

ステロイドが怖いからと、最初から拒絶する人もいるでしょう。実際に私も、ステロイドの治療を拒んだり、ステロイド治療から脱ステに切り替えたりしたこともあります。

 

しかし、脱ステはアトピー自体の治療ではないので、根本のアトピー治療に対しては、ステロイド以外の治療を見つけないといけません。金額が高かったり、手間がかかったり。アトピーは長い闘いになるので、自分で方法を決めなくてはいけません。

 

どうしたら治る?どれだけお金がかかる?どれくらいの期間が?・・・全部未定なのが、アトピー性皮膚炎なのです。

 

自分にあった治療を探していく。色々試していくしかありません。病院では薬での提案がされます。企業からは商品の提案がされます。私たちは勉強しながら、自分にあったものを取り入れていく。

 

今は情報も多すぎて、選別するためにも一苦労です。ただし、多くのアトピー経験者と簡単に交流することが出来るので、自分から望めば勉強できる環境は、平等に与えられています。

 

私も日々、勉強していこうと思います。

関連おススメ記事

「アトピーの皮膚科との付き合い方」 → リンク

「アトピーのステロイド治療の危険性と正しい使い方」 → リンク

「2020年 アトピーの治し方 10選」 → リンク

 

副腎について、色々説明をしましたが、解りやすく言うために正確性を欠くものもあるので、改めて「副腎」について引用しました。興味のある人は、ご参照ください。

 

アトピー性皮膚炎と関連した副腎の説明ではないので、分かり難い部分がありますが、知識的なアップデートになるのでどうぞ。ここの理解をする事で、アトピーの事では皮膚科の先生に臆する事なく、話をする事が出来るようになります。(笑)

 

嫌がられますけどね。

引用:副腎という臓器の説明

アトピー副腎を元に戻す方法

副腎は腎臓の上にある小さな臓器で二層に分かれています。

 

内側の層は副腎髄質と呼ばれ、危険な状況を回避するために必要なアドレナリンやノンアドレナリンと呼ばれるホルモンを分泌して脳と体の働きを加速させる役割をします。



外側の層は副腎皮質と呼ばれ、コルチゾール、DHEA、アルドステロンの3種類のホルモンを分泌しています。まだ副腎が元気な時は短期のストレスに対してコルチゾール分泌はむしろ増加しますが、慢性的にストレスがかかったり、対処できないような大きなストレスがかかったりするとこれらのホルモンの分泌量が低下します。

 

中でも抗ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が低下し、ストレスに対処できなくなった状態を副腎疲労といいます。

引用元:https://lukesashiya.com/fatigue/

副腎が疲弊した状態が続いてこれらのホルモンが適切に分泌されないと、脳や心の状態にも不調を来たすことになります。

 

副腎疲労によって、脳の記憶をつかさどる機能が抑制されて認知力が衰えたり、うつ症状をひき起こしたり、感情を抑えられずキレやすくなったりすることもあるのです。

 


副腎の疲れを取り除く大前提となるのは、良質な睡眠をたっぷり取り、副腎を休めてあげることです。

 

そのためには、〝幸せホルモン〟といわれる精神の安定に作用するセロトニンや、セロトニンから作られ、睡眠を促すメラトニンというホルモンを脳内で活発に分泌させる必要があります。


そのホルモンを作るために不可欠な栄養素がタンパク質。肉、魚、豆類、卵などから、良質なタンパク質を毎日摂るようにしましょう。

引用元:https://magazine.hitosara.com/article/52/

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サプリメントを使った副腎の機能修復についてまとめてみました。アトピーの人に重要な「自前のステロイド」生成するのは副腎です。副腎が正常なら、外用のステロイドを塗る必要がなくなります。

 

 

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