少し前に私は以下のブログを書きました。
「アトピーの団体は、私たち患者に何をしてくれるのか」
世の中にアトピーの団体というのが存在します。患者の会でも、病院でも一般企業でもないこれらの団体は、いったい私達アトピーにとってどんな事をしてくれるものなのでしょうか。
この記事の中でも紹介している大きな団体で「日本アトピー友の会」が、オンラインでZoomミーティングを開催されるという事だったので、参加してみることにしました。
ミーティングといっても、カフェ形式でやっていて、本来はオフライン(リアルでお茶会)を定期的にしているよう。コロナ禍の影響もあり、ここ最近はオンラインで開催されるセミナーやイベントは、案外多く行われています。
日本アトピー友の会は、2019年の段階で創立51年目の歴史のある団体です。そのお茶会?ミーティングに参加できるなんて、ラッキーでした。
日本アレルギー友の会が、私達アトピー患者に何をしてくれ団体なのかや、今回のアトピーカフェに参加したかったけど、参加できなかった人には、有益な情報かと思います。
なお、参加者の個人名や本人を特定するような内容には触れていませんが、ご指摘あればいつでも削除・訂正・お詫びいたします。
とは言え、せっかく良い活動をされている団体の今後の応援の意味と、アトピー患者にとっての治療の情報提供の一貫してこの議事録を公開する事に、ご理解いただければ幸いです。
日本アレルギー友の会は、アトピー患者に何をしてくれる団体か
外部リンク:日本アトピー友の会の取り組み
ここによれば、
患者による療養相談
月刊誌「あおぞら」の発行
専門医による講演会
患者交流会
勉強会・座談会
ホームページの運営
メールマガジンの発行
出版物
患者としての発信情報
行政・地方自治体への提言
このような活動をされている様子。今回のオンラインカフェは、今までは「患者交流」という事で、東京で行われているようですが、オンラインになった事で全国から参加される人も増えたのかも知れません。
自宅からオンラインで参加できるなんて、本当に良い時代になりました。私がアトピーで一番ひどかった20代前半は、情報がとにかく少なくて、患者同士の交流もない時代だったので、とてもありがたく感じます。
アトピーカフェに参加してみた
事前にメールにて、参加の意志と諸登録を行い、先方から案内のメールをもらいました。
聞きたい内容の欄もあったので、私は最近でもまだ悩みの多い「頭皮ケア」について質問を記載しました。
それぞれ悩みを持ち合う感じで進行するようです。
議事内容はこんな感じらしいです。
【アトピーおしゃべりカフェ】
8月29日(土)13:00~15:00
★こんなことおしゃべりしましょう!
〇ステロイドって怖いの?
〇夏のスキンケア、どうしてる
〇新薬使っている人、効果や副作用はどうですか
そのほかなんでもOK。 楽しくおしゃべりしましょう。
議事内容をまとめました
上から順に発言内容を書き込みました。ある程度分かり易いように会話をつぎ足しながら作成していますので、一部発言者の意図とは別の表現になっている部分があったら、先に謝っておきます。申し訳ないです。
日本アレルギー友の会
オンライン Zoom
アトピーカフェ 開催2020年8月29日 13:00~15:00
■日本アレルギー友の会の説明
2020年現在 発足から51年
現在会員:1200名同じ患者の立場からのアドバイスや交流が出来る事がメリット
(例えば)
受診の仕方のアドバイス
ピアカウンセリング 疾患との付き合い方
など■活動内容
機関誌「あおぞら(web)」発行
オンラインで意見交換会(今回初開催)
勉強会 (患者視点からの)
代表者が学会への参加
■今回のZoom意見交換会の主旨患者交流会というと「固い」ので、 おしゃべりカフェという名前にした
個人で持ち寄った悩みや、みんなはどうしてる?の意見を、言ったり聞いたりしましょう。
■進行役
丸山さん(女性) 日本アレルギー友の会のボランティア (経歴は長い様子)
ご本人も、アトピー経験者
現在も、症状がでる部分に薬を塗るなどしてコントロールされているとの事■自己紹介
参加者17名? 12名?アレルギー友の会 会員さん・それ以外・職員さん 等
名前(HN)
住まい(都道府県のみ)
アトピー歴
現在の治療
集合写真(広報に乗せる写真の許諾)OKか
■Q 辛かったことは何ですか?
●
仕事が続けれず辞めた
夜眠れなかった
脱ステ時に辛かった●
季節によって辛い時
夏が辛い
汗腺はつぶれてしまい、汗がかけないので、熱中症
注射によって改善してきた
汗をかく練習をしている
左:網膜剥離・白内障 目を擦る事で
右:顔にステを使う 目を擦る ステロイド点眼 緑内障・白内障
全盲●
生活のほとんどはアトピーになってしまっている
仕事を辞めてしまった
目が腫れる
まぶた:リンデロン
ロコイド
身体には使っていない・使いたくない●
デュピしても眠れない 2年目になるが変わらず●
水仕事による手荒れ・湿疹
近所の皮膚科にかかって、ステロイドをしっかり使うように指示された
接客業なので、手がみられる
寝る時に手袋など なかなか上手に治療できず●
海外赴任のご主人がアトピー:漢方治療・・・あんまりよくなってない
3か月の娘さんがアトピーと診断された 医者からステロイド
旦那がアトピーではあるが、反対派
奥さんには、肌を見せていても平気、普段もアトピーを気にしていない様子
しかし、友人との海水浴の時、肌を隠すような行為が見受けられた
やっぱり、気にしているのではないか
ご主人のお母さんがアトピー
成人するまでにアトピーを治してあげられなかった負い目
治療方法は自分で決めると、現在漢方に。海外赴任中の為、治療もうまく行っていないようだ
娘の治療も今後始まるが、意見が違う事で仲が・・・
話を聞いてくれるようになってほしいと奥さんが今回参加。●
脱ステとステの繰り返し
脱ステすれば良くなると思っていたけど、ならなかった
またステロイドを塗っても良くならず。
しかし今思うと、ステロイドを正しくちゃんと塗ってなかった●
周りにアトピーがいない事で理解が得られない
辛さがわかってもらえない。
■Q 食事で気を付けている事はありますか?
アルコールを止めたり
好きな物を止めている
ストレスにもなるので、全てではない個人の価値観
好きなものを食べている・ストレスも無いので(皆さん何かした、これ以上食べると悪くなるという指標は持っていたり、
悪くなる事は解っていても、それに囚われなくない人は、
関係なく食べているようだ。)●アトピーだから我慢するのではなく、
アトピーでも出来る事を数えるほうが良い
■Q 家族がアトピー 現在:漢方治療
標準治療にして欲しいけど、どうしたら良いのか●Twitterとかでは
脱ステして、良くなった人がいるの?ごく少数な気がする
ただし、Twitterは、身体の症状が重い人ほど、
発言が多い
悩みが深く
身体が良くなったら、発言を止め、居なくなる人も多い
悩みを聞いてもらう、共感する場と考えると、
脱ステで治った!という人があまりいないのではないか
発言が無いが、原因としては解らない。しかし、脱ステしている人を見ていると、相当苦しんでいて、
脱ステを止めた方が良いのか、悩んでいる人も多い出口が見えない
■脱ステ経験者の人の意見
脱ステすると治ると思っていた。
ステロイドを使っても治らなかったから、怖くなったからやめた。
でも、塗り方が悪かったり、ちゃんと聞いてなかったりだったと思う。
今は、生活に支障がなく暮らせている。
ケアが間違っていた事で、長い時間をかけてしまった。
そのことによる弊害が今でもある。白内障・緑内障・色素沈着など
■Q 通院している医者に皆さんはどんなふうに接していますか?
どんな風に医者は病院を選んでいますか?
色々聞くと嫌な顔をする医者
こちらは色々聞きたいのに、聞けない
ドクターに頼った治療をしてしまう
医者を変えるべきか・その基準はありますか?■A 皆さんの意見
近所の便利な所にいっている
一か所しか行っていない
地方なので、そもそも病院や先生を選べない
身体の状況に合わせて、行く医者を変えている(薬だけ貰う病院・検査する病院)
あまり説明をしてくれないので、どうしたら良いのかわからない。
塗り方、塗る場所、塗るタイミング大勢の患者の中の1人になっている・説明したつもり・解っているだろうという医者の解釈
流れ作業中になってしまう
聞かなかったら、教えてもらえない場合がある
聞いたので、教えてもらえた事がある
■友の会的には医者の指示に従う治療ではなく
いっしょになって治療をすすめていくのを求めているアトピー治療にはガイドラインがあり、それに沿って皮膚科医はすすめるが
医者任せにならず、
医者が嫌がっても、意見を言うのは悪い事ではない。言いづらいようなら、言いたいことを書いていくのも良い。
医者側が他の先生に担当が変わる場合がある(総合病院など、担当が複数いる場合)話を聞いてくれる医者の時は、効果がある
聞いてくれない・納得できない医者の場合は病院を変えても良いと思う。細かい指示をしてくれる・結果が出ると段々信用出来てくる
改善できないまでも、一緒にやってくれると信頼も出来てくるアトピーの事以外でも聞いてくれる医者もいる(全盲の方の意見:視力や生活の事)
コミュニケーションの良さが、治療効果にも繋がる様子
●日本アトピー友の会の意見
ガイドラインはあれど、治療方針は違う
同じ国家資格・同じことを勉強してきた医師が、
いつの間にか、方向性が変わってしまう医師がいる。
医師会や学会的にもそれはわかっているが、
医師免許を持っている以上、開業医の場合などタッチできない。また、ガイドラインに従って治療する医者でも、
使う薬も色々あるので、その人に合うものを一緒に探してくれる先生もいる
(同じランクのステでも、合う合わないなどもある)
■参加者からの日本アトピー友の会への意見
友の会は、医者とのコネクションを持っていて、
学会や研究会などの参加し、医師に患者側からの意見を提言したりしているであれば、今回のように、患者側が医師から提案がある治療方針に
なぜこんなに違いがあるのか。それによって振り回されたりする
患者側からの困惑の声を届けて欲しい。
■友の会の意見
先生の方針に沿わない患者に対し、露骨に嫌な態度をする医者もいる
そういう場合は、やはり病院自体を変えた方が、
結果的に治療に前向きに専念できると思うので、
遠慮しなくて良い
■最後に (終了時間10分前)
オンラインである事で、全国から幅広く参加できた。
オフライン(リアルな集まり)もあるので、会報誌やHPを見て欲しい。
■今回の感想をそれぞれより
今後も患者同士・家族含めて参加できるものがあるので、
もし、治療の幅を広げたいとか、他の治療を知ってほしい等
家族から本人に希望などあるなら、一緒に参加するとよいのではないか。
家族からの意見ではなく、他の人の意見を聞く事で、
考え方が変わり、治療方針や、気持ちも変わるかもそういう場を今後も作ってほしい。
脱ステの人は、なかなか自分の道を変えようとはしないので、
他の患者の意見を生で聞く事が、他の治療に目を向ける
きかっけになると思います。
小さい子供や、仕事、コロナ、距離の都合もあるので、
今後もオンラインでの交流会の場を作ってほしい
■参加者 スクショ撮影
★終了
以上が、今回のアトピーカフェでの議事録になります。
最後に(参加した私 @ライジン の感想)
今の皮膚科のアトピー治療に主体は、「標準治療」と呼ばれるステロイドを使った軟膏治療になります。
今回のアトピーカフェの内容にもわかるように、脱ステロイドにて治療をしたい人にとっては、参考になる治療法を見つけることは難しいのかも知れません。
とは言え、参加者さんの中には、脱ステ経験者もいました。(私も経験者です)そういう意味で、苦しみを知っているし、脱ステになぜ走ったのかも、分かり合えると思います。
治療の方針は最終的には個人で決めます。医者でも家族でもありません。そこでの責任は本人にあります。
ただし、その判断をする段階において、色々な人の意見、特に医者や医療関係者ではなく、患者同士の意見を聞いたりして判断するのも良いのではないでしょうか。あなたの治療方針を否定したりはしません。
本音でアトピーの事を話せる人達がいても、良いのではないでしょうか。ご意見あれば、声をかけてください。
ライジン@アトピーでも快適に生きる
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