アトピーの私が、2人の子供にしてきた事

アトピーの私が子共にしてきた事 アトピーと薬・サプリ

ツイッターのお仲間さんからDMを頂きました。ありがとうございます。内容はお子さんのアトピー治療と、薬や食事や生活の面について、気を付けてた事を聞かれました。

 

私もそうですが、子供を授かって子育てをしていくうちに、我が子がアトピーっぽい症状が出た時はとても焦り、心を痛めた方は多いのではないでしょうか。

 

自分のアトピーで精いっぱいな時もありますが、我が子となれば、自分よりも優先になるくらいです。それはきっと、”申し訳ない”という気持ちも少しあるからではないでしょうか。

 

これは私の事ですが、自分がアトピーなので、子供に対して神経質になりすぎます。自分がアトピー、もしくはパートナーがアトピー、どちらでも言える事ですが、因子があるというだけで、ちょっと過敏になりすぎの部分ありませんか?

 

実際問題、日々大変なのだと思いますが、私が言いたいのは、慌てすぎだという事です。当時の私にもそれを言いたい。まずは落ち着く事です。これから冷静な判断をするために、慌てていてはいけません。

 

私は医者ではありませんので、医療の判断はできませんが、アトピーの当事者であり経験者、アトピーの子供を育てた経験もあり、事実の話はできます。

 

お子さんのアトピーの事で、育てる側の経験を聞きたい人には、少し長くなりますが、参考になる部分があると思います。もうお子さんがある程度大きくて、もう自分で医者なり行ける判断が出来る場合は、必要ないと思いますが、大事なことは、「どんな治療をしたら正解なのか」ではないと思います。

 

ステロイドを使ったのか、使ってないのか、他の方法があるの?という事を知りたい人は、読む価値が無い記事です。

 

ステロイドに関する事や、脱ステ脱保湿、食事に関して知りたい人は、私のブログの他のページを見てください。

アトピーの私が、2人の子供にしてきた事

■ 生活の面 ■

アトピーの因子って、要するに「アレルギー体質」の事で、症状がアトピーでない場合、花粉症や、ぜんそくの場合もあります。

 

ぜんそくの場合は、呼吸器ですので、ひどい場合は一大事ですが、咳や呼吸が荒くなったり、苦しそうになるので、状況はつかみやすい。

 

アトピーの場合は、湿疹、赤み、かゆみ、ジュクジュクした傷 のような症状ですが、生命の危機に今すぐに出る事はありません。”小児” が心身ともに疲弊して自殺って事にはなりません。

 

本人にとって辛いのは、「痒い・痛い」だけです。大人のように見た目とか仕事や生活に影響するとかはありません。

 

だから、子供の「痒み・痛み」をどうやって取ってあげられるか。そこだけです。やってあげられることは、3つ

 

痒みを取る

痛みを取る

新たに出来ないようにする

 

です。だんだん難しくなりますが、できるだけ解りやすく話しますね。

 

①痒みを取るは、今すでに痒いのですから、子供は泣いたり叫んだりしますよね。かゆみのほとんどは「炎症」だと思いますが私はまず、娘や息子の患部を目でしっかり確認してあげました。

 

何かをやりながらではなく、しっかり1:1で時間を取ってみてあげます。

 

ボコボコしているか?
赤いか?
痒そうか?
汁が出ていないか?

 

手の平を当てて、患部は熱があるか? 私はこうやって、子供の様子を診ていました。これが最初に子供にしてあげられる事です。子供の気持ちが落ち着きます。まだ言葉を話せないような乳児でも同じですよ。

 

そのうえで、熱いなら冷やすとか、汗をかいているなら着替えるとか、
ベタベタし過ぎているなら、シャワーとか、優しく濡れた肌ざわりの良いタオルを当ててあげるとか。

 

手間はかかります。もし自分が出来ない場合、やってもらえる人にも、同じ事を言います。とても面倒な事です。

 

でもたぶんこれは ”自分のため” にもなります。自分がアトピーで申し訳ないなって思ってしまう気持ちが、少し楽にもなります。ザンゲではないですが、心が落ち着くのであれば、それで良しです。

②痛みを取ってあげる

アトピーで痛いって事は、けっこう掻き壊している場合でしょう。傷は何もしなくてもヒリヒリと痛みます。大人なら、そんな状況の場所をさらに掻くことはしませんが、子供はやっちゃいます。

 

だから、これ以上傷を広げないような工夫をする方が、経験上良いです。傷は圧迫すると、感覚が鈍くなりますよね。だから私は、包帯を巻いたり、患部に触れないようにしました。


長袖や長ズボンなど。赤ちゃんの時は「つなぎ」のようなベビー服。
幼児期であれば、少し袖口の狭いような服(ちょっと小さいサイズの服とか
スリムな服)だと、まくり上げにくく、傷に手が直接触れません。

 

動かす事で痛い関節部分などは、ちょっとかわいそうですが、固定するのも有りだと思います。骨折した時とか固定しますよね。

 

ひじの内側が血が出るほど掻き壊し、ヒジの曲げ伸ばしだけでも痛むときは、私はヒジが曲がらないように包帯で固定しました。

 

小さい子は代謝が早いので、1・2日だけで随分傷が治ります。固定した部分は、半日に一回は全部取って診てあげて、汗などで湿っていたら、交換しました。

 

清潔にして、熱を持っている場合は冷やしたり。痛みも痒みも、氷で冷やすと肌が少しマヒするので、感覚を鈍らせることが出来ます。

 

③新たにできないようにする ②で痛みを保護することで触れない方法を言いましたが、痒みの原因を作らない事で、治まってくる部分があります。

 

原因が「外から」の場合、ホコリ花粉、触れている衣類や寝具、ジュウタンとか大丈夫ですか?神経質になり過ぎたら、キリが無いのですが、単純に不潔なものではないレベルでなら良いと思います。

 

痒みの原因が「中から」の場合は、食べ物とか飲み物です。これに関しては、何が反応しているのかを、調べる必要があります。

 

子供はまだ消化が追い付かず、食べ物や飲み物を異物して体が反応してしまい、アレルギーとして肌に出てしまう場合が、かなりあります。

 

でもこれは、成長に伴ってだんだん体の中で耐性が出来る物なので、除去し続けるのは、どうかと思うのです。

 

食べ物や飲み物の脂質が多いと、脂漏性湿疹が出ます。特に顔のほっぺの部分とか、うちの子もイチゴのように真っ赤っかでブツブツで、皮もポロポロめくれてて、所々皮膚が裂けて体液がにじんでいました。

 

でも、これはアトピーのではないと判断されて、薬は塗りませんでした。皮膚の状態と、症状の判断は最初は医者にしてもらう方がいいです。

 

慣れてくれば「あ、この症状は前に言われた アレだわ」と解るようになりますが、ちゃんと医師に見せて、その都度説明をしてもらう事で、親も勉強できるので、そこは肝心だと思います。最初は親も医者に聞いて勉強です。

 

子供の病院の治療費には、親の勉強代も入っています。子供は医療費無料ですが、無料だと勉強さぼりますよね。そして後で困るパターンでした。以上が生活の面です。

■ 食事の面 ■

「生活の面③新に出来ないようする」で話しましたが、食べ物がアトピーの原因になっている場合は、血液検査で解ります。

 

血液検査も大きく分けて2種類。食物アレルギーを診るものと、成分検査までするもの。最初は食物アレルギーだけで良いと思います。何の食べ物に反応しているのかわかると、体の調子の悪い時は避けてあげられます。

 

これは経験上の話と、私の子供の皮膚科の先生も言ってましたが、子供は成長とともに胃腸の消化が変わるので、成長に伴って食べれるものも増えるケースが多いそうです。実際にうちの子は、食べられものが増えてきました。

 

現代の子はアレルギー持ちが半分以上だと言われていますし、大人であっても今年から花粉症になった!なんてもう普通にある話です。神経質になり過ぎず「これ食べると、ちょっと調子悪くなるから、今はやめとこう」程度でいいともいます。

■ 薬の事 ■

薬の事に関しては、使うか・使わないか になります。9割以上の確率で、ステロイドを使うと思います、もちろん、ステロイドを出す病院で「使わない治療を望みます」と言っても良いのですが、「使わないと治らないよ」という医者もいます。

 

そうなると強制的に使うはめになる。ステロイドを使わない治療を希望するなら、最初から行く先が違うわけです。

 

だから最初にする行動は、家庭内での方針を決める事です。旦那は「薬を使う」でも、奥さんは「使いたくない」。そういう相違がある事で、協力し合わなければいけない関係が壊れ、一番被害に合うのが子供です。

 

もちろん途中で方針を変えても良いのです。でも協力してくれる人は、今の状況を共有していないとダメです。一緒になって子供を見てあげる。

 

薬を使うなら、どんな風に協力し合うのか。使わないなら、どんな方法でやっていって、子供が痒くて泣いたら、どうするのか。想定できる範囲の事を医者にも聞いておいて、パートナーや家族と共有しておくことで、不安な気持ちも楽になります。

 

まとめ

生活の面

●痒みの対応方法

●痛みの対応方法

●悪くしない工夫


食事の面

●何を与えるか

●何を禁止するか

 

薬の面

●どういう治療をするのか

●医者との付き合い方(何を聞くか)

●家族の協力(分業内容、してほしい事 守ってほしい事)

 

私は、こんな風に乗り越えました。めんどくさって思ったけど、最初だけ、すぐに慣れます。要するに「想定されることを予想して、どうするか決めておく」と「周りに伝えておく」だけなのですから。

 

最初から細かくは無理なので、ザックリとしたものを早い段階から用意しておいた方が、親としては楽です。

 

子供が突発的に悪くなっても焦らずに済み、個人の心の中でも迷いも減らせ、
子供に対してに「ごめんね」という気持ちの緩和にもなります。

 

解りにくい部分があったら、コメントください。追記解説もします。

 

それでは最後に、私の家がどんな風だったかストーリーで書きましたので、興味があればどうぞ。

ライジンの家の子育て

アレルギー因子の私

私は男性で今40代中盤です。私が小さいころは皮膚科でアトピーと言えば「大人になったら治る病気」と言われていました。

 

私は物心ついた時にはアトピーがあり、母親が私の身体の様子を見ながら、軟膏を塗ってくれた記憶があります。

 

もとから「サメ肌」の体質の私が、”これはちょっとおかしいんじゃない?」と思ったのは中学校の時、学ランの肩にフケが目立つようになり、自分でも恥ずかしくていつも払い落としていた覚えがあります。

 

毎日お風呂にも入り、髪も洗っているのに頭が痒いし、体のいたるところが粉を吹き始めました。

 

そういう若い時の思い出は、今も消えることが無く、決して良い思い出ではありません。

結婚し妊活・出産

そんな私でしたが、運よく結婚することが出来ました。妻は、結婚前からアトピーへの理解もあった人だったので、子供に影響が出るかもしれない事は、話していました。妻の方にはアレルギーはなく、健康的な肌の人です。

 

子作りも気になりました。男性側の役割は遺伝子情報(染色体)に、アレルギー因子がどれくらい引き継がれるのか心配でした。妊活中は生活のリズムやたばこ、お酒、治療薬など、気にしていました。

 

でも、気にしている最中はなかなか子供が出来なくて、不妊のまま4年経ち、引っ越しをしたタイミングで子供が自然に出来ました。待望の子でした。女の子です。

 

それまでに、人工授精も5・6回していたので、飛び上がるほど嬉しかったのです。でも、私はすぐに「アトピー大丈夫かなぁ」と思っていました。

乳児期

授乳期の娘は、よく身体に湿疹を出しました。でも、産婦人科の先生の診察では、脂漏性の湿疹で、成長に伴い、収まるものだという事。

 

アトピーとの違いがパッと見わからないので、妻に詰め寄るのよう聞いたこともあったり、薬を付けなくても良いのか、何度も聞いたりもしました。

 

まだ言葉も話せないうちに、痒そうだなって思う時があって、その痒みをもらってあげたいと思いました。患部に手を充てて「消えろ・消えろ・・・」と言いながら、娘を抱っこしてたなぁ。

 

その都度妻は医者と相談してくれて、私にも話をしてくれて、娘が立ち上がるまでは、湿疹に関しては塗り薬などは使いませんでした。

 

けっこう酷い症状でしたので、心配しましたが、清潔に保っていただけで、背中やお尻もガサガサでしたが、汗をかいたら小まめに着替えさせたり、ごく普通の育児でした。大きな病気はありませんでしたが、体の湿疹の波はありました。

幼児期

娘が幼稚園に行く頃になると、よく関節部分や首とかが白く粉をふきました。痒くてボリボリ掻くので、肌が湿疹でボコボコし、赤く傷だらけです。

 

でも、掻き壊した子供の肌を見て私は「掻いちゃだめだよ」と言えませんでした。私が子供のころ、何度も母親から言われた言葉です。余計に悪くなるから我慢をしようなど、理解できるわけがないからです。

 

「痒いの?」と聞くと「うん痒い」とちょっと残念そうな顔をして娘はうつむきます。

 

「ごめんね」と私が言うと、「パパは悪くないよ。なんで謝るの?」という娘に
私は涙が溢れて来たことを忘れません。

 

毎日毎日、お風呂上りと、朝の着替えの時に、身体を診てあげて、程度を見ながら薬を塗っていました。「消えろ・消えろ・・・」季節によって良かったり悪かったり。

 

本人が不摂生をした訳でもない、生まれて数年しか経っていない子供に、親のアレルギーの因子を引き継がせた事を、その時も申し訳ないと思っていました。

 

年齢を重ねるごとに、だんだん出る範囲も小さくなって、普通の肌の部分も強くなってきました。少々ひっかいても、強くなったなぁ、良かったなぁと嬉しかったです。

 

娘は、自分の肌を触って嬉しそうにしている私に「なんでパパ 笑ってるの?」って思ってたようです。

 

そのころ妻のお腹には二人目の子が。男の子でした。無事に生まれ、息子も娘と同じようなボロボロを経験して行きます。でも息子の方が、アトピーが強かった気がします。

 

小学校の終わりの時期までに、収まってくれたらいいなぁと思いながら、息子の肌を触っていた記憶があります。「アトピー、消えろ・・・消えろ」と。

小・中学校

普段の食事は家で食べて、外食は月に1・2回くらいでしょうか。ある程度のバランスを考えたメニューで、普段の食材はスーパーで買ってきたり、実家の畑で取れた虫食いだらけの野菜であったり。

 

妻の実家が用意してくれる健康食品系のジュースを毎日少量飲んでたりはしますが、その程度のものをサイクルを年単位で過ごす一家でした。

 

私が甘いものを食べると痒くなるので、家で使う砂糖は ”てんさい糖” を使い、油の揚げ物は、ノンフライヤーの調理器を使ていました。

 

私が仕事で起業し、一人で仕事をするようになったので、時間も自由に決めれるようになり、私は娘と息子のバスケに撮影係で帯同したりしました。

 

ぜんぜん裕福ではなく、可処分所得も低いけど、生まれた時から子供の肌にいっぱい触れてきたので、比較的子供との距離が近いまま過ごせたかなぁと思います。

 

自分がアトピーで無かったら、こんなに触れ合っていないかも知れません。バスケの練習中や試合中も、服やズボンの上から体を掻いてるのを見て、帰った時に「おい、見せてみ~^^」というと、案の定ボロボロ、かゆかゆ、血だらけ、ボコボコ・・・

 

あ~・・・って感じで、3日間は子供の肌を監視していました。お風呂上りの娘の身体をジロジロみて、皮膚が赤くないか、ボロボロになってないかを、本人に聞いたりしました。(うっとおしがられました・・・)

 

ヒザ裏や、そけい部、首の後ろ。チェックするのは、小さいころから同じ場所。もっと言えば、私が子供のころのアトピーが出ている部分と同じ所です。

現在

今でも、自分のアトピーよりも、子供の皮膚の状態が気になります。娘も今は高校生になりました。

 

今は嫌がりますし、嫌われたくないのでジロジロ見たりもしませんが、どうしても痒くて仕方ない時は、娘から「パパぁ、これ、どうしたら良いの?」と聞いてきます。

 

「あ~ぁ~、こんなに掻き壊して・・・血も出とるやん」と言いながら、ヒザ裏に、私の軟膏を指先で伸ばします。

 

「あ、パパァ、俺も ここが痒いんだけど・・・」と息子も寄ってきました。

 

「お前、ここ出とるって事は、お尻もやろ! 出せ!!尻!」

 

「え”~!!! 嫌や!尻はいいわぁ!!!」

 

「ちんちんも出せ!!痒いやろ!」

 

そんな会話をしながら、嫁はそれ見て笑っています。

今思う事

私の父は気難しく真面目だけが取り柄のようなサラリーマンでした。母は元教師で、明るい性格ですが、厳しい人でした。私の両親も妻の両親も健在で、ありがたい事に自分達の事は自分達で出来るような健康状態です。

 

これまで、アトピーの事で私達一家がどれくらい時間を使ってきたかわかりません。子供のアトピーは今の所大丈夫そうで、このままずっと症状が出ないで過ごしてくれる事を祈るばかりです。

 

私のアトピーも今は、コントロールできるレベルになりました。でも、「アトピーと許し、共に生きていく」とかも絶対に嫌です。正直早く解放されたい。

 

治療には色々な方法があり、これからも新しいものが出てきます。それを自分に合うのか勉強しながら、一個一個試していくしかないのだと思っています。

 

嫌だなぁと思って生きるのか、よし、今度は何を試そうかと思って生きるのか、
どちらにしても、生きていかなければいけません。

 

親からもたっら命を大事にし、子供がちゃんと大人になるまで育てる責任も全うしたいと思っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

今回のブログが、あなたと、あなたの家族にとって、快適に生きるためのヒントになるような事があると幸いです。

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