アトピーアンケート!遺伝の結果は?皮膚科医の意見と、遺伝に備える5つの思考と行動

アトピーの人が学ぶ事

こんにちは、ライジンです。今回のブログは、アトピーの皆さんがきになる「遺伝」について調べた結果をお話したいと思います。

 

今回の動画を聞いていただくと、アトピーの遺伝状況や、皮膚科医などのアトピー機関の見解、さらに、今後私たちがどうしていったら良いのかを知る事が出来るので、最後までご視聴頂ければと思います。

 

動画でご覧になりたい方は、こちらから。

 

先日私はTwitterで2つのアンケートを行いました。

 

まず、アンケートの内容はこちらです。

①子供にアトピーが出たか

②自分の親もアトピーか

この2点を、それぞれに3日間、Twitterのフォロワーさん向けに行いました。

 

結果から言うと、かなりの確率でアトピーが遺伝しています。これは、皆さんの事実を集計した結果です。詳しく説明します。

アトピーは遺伝する事実

アンケート参加人数

①子供にアトピーが出たかアンケートの参加者 101人。これは、私のTwitter仲間に、お子さんが居る方のみになります。

 

②自分の親もアトピーだったかのアンケートは、参加者226人でした。

 

アンケートの参加や、拡散に協力してくれた方、ありがとうございました。

 

結果(子供へのアトピー遺伝したか)

アトピーが出ている・出ていた ・・・ 60.4%

 

喘息・花粉症など、他のアレルギーが出た ・・・ 17.8%

 

子供には出ていない ・・・ 21.8%

①のアンケートからわかる事は、自分達のアトピーの遺伝子は、他のアレルギー因子も含めると、遺伝する率が高いと言う事です。

 

アトピー + 他のアレルギー で 合計78.2%

 

約8割 ・・・ お世辞にも少ない数字ではありません。

 

Twitterでの内容は以下 ↓

 

結果(自分は親からアトピーが遺伝したか)

父親からアトピーが遺伝した ・・・ 11.9%

母親からアトピーが遺伝した ・・・ 15%

両親ともアトピー ・・・ 2.7%

両親ともアトピーではない ・・・ 70.4%

(ただし、他のアレルギーは含まないものとする)

 

②のアンケートは、純粋に「アトピーだけ」で判断しました。他のアレルギーの要素をあえて除外して、アトピーが遺伝したかだけでお聞きしています。

 

結果、アトピー性皮膚炎を引き継いだのは 合計で29.6%

 

しかし、アンケートのコメントに書いてくださった方もいますが、花粉症やぜん息、鼻炎など、他のアレルギー症状を含めると、もって高くなります。予想するに、5割を超えるかも。

https://twitter.com/raijin0423/status/1330425595583455235

 

考察します

私はこのアンケートをする時に、少し予想をしていました。「現代のアトピーって、遺伝じゃないなぁ」と。

 

昔のアトピーは、みんな遺伝からで、今は遺伝以外の原因が多いと、予想していたのです。

 

結果、親のアトピーを引き継いだ人は3割。子供にアトピーが出るのは6割の結果になった。

 

やっぱり、アトピー増えてるよね。。。

 

仮にこれを、【アトピー+アレルギー因子】 として考える時も、

 

親がアトピー + アレルギー (予想値)5割

子供がアトピー + アレルギー (実測値)78.2%  約8割

 

少なくても、アトピーが減ってるとは思えない。

アトピーアンケートからの考察

やはり2、30年前に比べて、純粋にアトピーは増えているというのが解ると思います。

 

本当なら「アトピーの遺伝は減っている!!」と言いたい所ですが、遺伝はするし、遺伝以外の因子で増えている事が解りました。

 

とは言えこれは、患者側の家族統計をとっただけですので、私は専門医の意見や資料が気になりましたので、いくつか調べてみました。

アトピーの権威たちの意見(アトピー治療医、援助団体の意見)

 

土佐丹羽クリニック 丹羽院長

私は20~25年くらい前に、入院治療をしていた病院です。アトピー治療としては、かなり昔からの専門医。その治療方法は独自のもので、賛否両論ありますが、アトピー患者を数多く診てきた実績があります。

 

そんな丹羽先生のHPに以下の質問があり、そこで返答されています。

 

【アトピーの原因として遺伝的な要因は考えられませんか?】の質問の答え

結論から言うと、遺伝する

 

HPの内容を要約

  • たしかに、アトピーやぜん息、鼻炎は遺伝形式は不明だか、遺伝要素は強い。
  • 昔は家系による遺伝子による患者が多かったが、最近では家族歴の無い・はっきりしない割合もある。
  • 昔は非常に軽い遺伝因子の場合、発生しなかったアトピーも、環境汚染が皮膚の保湿機能を奪い乾燥肌になる。
  • 全身型アトピーが増え、季節関係なく一年中ひどい症状がある。成人型の場合、特に顔・首を極度に悪化する。

 

環境汚染が、アトピーは発症するトリガー(引き金)になっているという事ですが、大気汚染だけでなく、水質や、食べ物、着ている洋服や住宅の材料など、全ての事を含んでいると思います。

 

心当たり、ありませんか?

 

思い当たる節が多すぎて怖くなります。私達アトピーが生きにくい世の中になってきているのだと思います。

 

そういえば丹羽先生、私を初めて診察した時、「ここは田舎だから、アトピーもすぐに良くなるよ」って言ってたなぁ。。。(先生、いつまでも元気でいて下さいね)

 

参照ページ:http://tosashimizu-hospital.com/publics/index/54/&anchor_link=page54_224#page54_224

 

大阪阪南中央病院 佐藤先生

私のTwitter友だちに、脱ステで阪南中央に入院で治療をした人が多い。徹底した感染症対策と、身体からステロイドを抜き、退院後にどんな生活をするべきか、指導されています。

 

その阪南中央病院の佐藤先生と言えば、ステロイドに苦労した人で知らない人は居ないかも知れません。

 

今回、佐藤先生に遺伝についてお聞きする事ができました。メールでのやりとりでしたが、お忙しい中、何の面識もない私のお返事いただけて、泣くほど嬉しかったです。ありがとうございました。

 

結論:(遺伝する)確率はある

佐藤先生
はじめて書き込みさせていただきます。いつも参考にさせて頂いています。質問は、アトピーの遺伝についてです。

男性側、女性側の生体による遺伝子しやすさや、

ステロイドの使用歴や、最近で言うならデュピクセントなど、

そういった類の治療歴の影響後の世代に引き継いでしまうものでしょうか。

 

掲示板の履歴を拝見しましたが、該当しそうなものが無かったので、佐藤先生の考えをお聞きしたいです。

お手間かけるようでしたら、佐藤先生が書かれた記事、ご意見があるページ、参考文献でも結構です。

教えて頂ければ、幸いです。

 

ライジン様

アトピーの発症に性差は無いと思います。
治療歴の次世代への伝搬については研究が無いと思います。私が生きているうちに自分でできる研究では無いと思います


アトピー性皮膚炎は遺伝的に次世代へ伝わる確率はあります。

メールの要約

  • 男女差は無いけど、遺伝する(確率はある)
  • ステやデュピの使用歴の伝搬についての研究はまだないので、不明。

 

私のTwitterの友だちが以前、佐藤先生に「デュピの治療の影響が、将来的に子供を作った時に影響しないか」を聞いたことがあり、それも踏まえて質問をしました。

 

遺伝に関しては、アトピーの親が「男性側、女性側の差」は無いとのことです。

 

そして、薬の治療歴が子供に影響するのかも、現在のことろは解らないという事です。

 

これには、長い時間と膨大なデータの解析が必要になる事が予想されますね。

NPO法人 日本アトピー協会

私は、日本アトピー協会の会員になっていて、会報などによってその活動や、コラムを読むことが出来ます。

 

誰でも参加する事が出来るものですが、日本アトピー協会のHPには、アトピーについての詳しい解説がされていて、その中に遺伝に関してのページがあります。

 

【アトピーの原因 遺伝的要素】

 

結論:遺伝する

要約すると

  • 日本人の3分の1は肌が弱く、保水機能が劣る
  • アトピー性皮膚炎およびアレルギー諸疾患は「アトピー素因」という遺伝を持っていると発症する
  • アトピー素因は、出る場所によって病気の名前が変わる
  • 「皮膚」=アトピー性皮膚炎
  • 「気管支」=ぜんそく
  • 「鼻の粘膜」=花粉症
  • 「目の粘膜」=アレルギー性結膜炎
  • アトピーは家族歴が重要
  • 日本人の30%はアトピー素因 子孫に出る可能性があり普遍的な病気
  • 免疫異常を起こしやすい体質が遺伝する
  • アトピー体質を変える事はできない
  • 体質は細胞内の「核」「染色体」「遺伝子」に組み込まれたもの=ゲノム
  • 遺伝子は細胞分裂し「複写」して受け継がれる

 

日本アトピー協会の理事には、現役の医師もいて、協会のページでは現代のアトピー治療でいう「標準治療」と呼ばれるものが紹介もされています。

 

とは言え、病院や医療に偏った情報ではなく、生活情報も掲載されています。せっかく私は会員になったので、この辺りの事もブログやYouTubeで発信していく予定です。

 

参照ページ:http://www.nihonatopy.join-us.jp/padyna/genin/iden.html

専門家からの意見の総括

3つの専門機関からの総括として、「アトピーは遺伝する」と言えそうです。では、その事実に対して、私たちはどうしたら良いのでしょうか。

 

これに関して、私は5つの方法として、まとめました。実際の私の経験を基に、周りアトピー友だちにヒアリングして作ったものなので、最後まで読んでもらったら、ご納得いただけるかなと思います。

 

遺伝に備える5つの思考と行動

動画でご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。

 

①事実を受け入れる思考を持ち、人生設計をする

アトピーなんだから、諦めろ!って言っているのではありません。

 

遺伝子にアトピー情報が組み込まれていても、アトピー性皮膚炎を必ず発症するとは限らないからです。

 

今回アンケートで数字は出ましたが、医師の見解やエビデンス的な数字が出ている訳でもないです。今回のはあくまで、参加してくれた人の数字なだけです。

 

とは言え、アトピー素因をもっているのは事実。そこは変わらないという事は受け入れざるを得ない。

 

大事なのは、そこは認めつつも、ちゃんと設計する事が大事です。考えなければいけない事は、沢山あります。それが②以降になります。

②自分の身体の事を知る

アトピーの自分を知る

今までの自分が、どんな風にアトピーが出たか。どんな進行状況だったか。季節はどうか。食べ物はどうか。仕事は。ストレスは。

 

この事を、一定期間観察する事で、意外に自分の事を知ることが出来ます。

 

私はここ10年くらい、自分の身体の具合が、20代の頃に爆発した時のアトピーとは違う感じなのを、観察によって知る事ができました。

 

運動をしてみてどうか?いろんな食べ物はどうか?同じもの食べても、季節によって体の反応が違ったので、不思議だなぁと感じました。

 

神経質になってやるのではなく、私は楽しみながらやってみたのです。

 

あえて不摂生したりして、アトピーが出た時は「はいはい、やっぱり出ましたか!知ってましたよアトピーさん」って感じで。

 

予想したり、観察している事で、実は気持ちも落ちついていきました。

 

③パートナーとの理解

アトピーパートナーとの理解

きっと、この記事を見てくれている人は、本人がアトピーの人が、圧倒的に多いでしょう。自分のせいで、子供がアトピーになってしまう・・・

 

そういう申しわない気持ちを、私も持っていました。あなたのその想いは、パートナーと共有しておいた方が良いと思います。

 

意外に、相手はあまり気にしていない場合があります。沢山ある世の中の遺伝的な病気のたった1個なだけです。無数ある遺伝の病気に、最初から恐れている人って、きっとそんなに居ません。

 

とはいえ、アトピー素因を持ち合わせている事は伝え、アトピーかも知れないし、花粉症かもしれないし、ぜんそくかも知れないけど、そういう体質である事は、伝えた方が心も楽です。

 

それが元で別れるような相手とは、きっといいパートナー関係を築けませんよね。アトピーではないなら愛せる、では他の重病で生まれてきた時、子供の事を愛せない?そういう話です。

 

自分ではなく、相手がアトピー素因持っていたら、どうですか?アトピーではない病気の素因を持っていたら、どうですか?

 

私の友人で、ダウン症の人が血縁に居たり、先天的な耳の聞こえない両親だったりの人がいます。

 

アトピーに限らず、考えなくてはいけない事ですが、だからといって、その素因だけで相手を決める人生って、自分や相手に遺伝子の点数を付けている価値観な気がします。

 

難しい問題。そして、きっと答えは出ない。でも、問題に向き合う事が大事。その問題に、一緒に向き合ってくれる人なら、子供がアトピーになっても、ちゃんと協力してくれます。

④新しい情報へのアンテナを張る

アトピー情報

医学の進歩は、加速しています。もちろん薬だけの話ではありません。健康や環境も変化していきます。そして、その情報を伝える速さも、驚くほど進化していますよね。

 

私が大学生だった1995年、今から25年前は、家にパソコンがある人いなかったし、スマホはおろか、携帯電話やデジカメすら、一般の人は手にしていませんでした。

 

アッと言う間に過ぎてしまった25年。過去の普通は、今では通用しないように、今の普通が、未来に当たり前ではない。

 

であれば、アトピー治療も同じです。確かに、解らない事は怖いし、副作用のリスクもある。

 

でも、私は今の自分があって未来があると思っています。今の自分を一番大事にしてあげる。その積み重ねがあって、明日も頑張ろう!って思うし、好きな人を愛してあげたいって思う。

 

解らない未来を怖がって、今逆戻りや止まってしまう事で、とても辛い日々を送っているなら、進歩している世の中にかけて、1歩目を踏み出すのも、悪くないと思っています。

 

とは言え情報だらけの時代、自分に合うものの選別をする必要があるので、その為に私は勉強しています。アンテナを張り、自分の為に学ぶ。

 

今は、自分が知ろうとさえすれば、何だって得られる時代です。約25年前の私がアトピー全盛期には、何も情報無かったのです。今は恵まれていると思います。アンテナを張りましょう。

⑤今の自分を記録する

アトピー記録

誰が一番頼りになるかと言えば、それは自分です。自分の経験は、誰よりも何よりも、一番正しい。しかし、忘れてしまったりする。だから記録する必要がある。その記録は、やがて出会う子孫の大きな地図になります。

 

身体がどんな状況だったかや、何に反応するかだけでなく、あたなの気持ちも一緒に書く方がいいと思います。

 

あなたの子供や孫も、アトピーで辛い時、とても悲しく心細い思いをするかもしれません。そんな時、自分の親や先祖が、同じ思いをしたのだと解れば、一人だけ辛い思いしているのではないと、少し心が落ち着くかも知れません。

 

患者とは、自分だけが辛い思いをしている、置いていかれた孤独感で絶望を感じます。

 

私もそうでした。

 

そんな時のために、あなたの想いを、残しておくと役に立つと思います。

 

以上5つが、私が考えた「遺伝に備える思考と行動」です。

最後に

アトピーの未来

私は、アトピーには未来があると思う。アトピー素因はあっても、それが原因で寝込むような時代は、もうあとちょっとで終わると思っています。

 

私はもう40年以上、アトピーですが、まだ未来の事を考えています。

 

若い時、アトピーで出来なかった事がいっぱいある。だから、まだそれを取り返す気でいます。

 

それにそんな風に生きていく方が、楽しいでしょ?

 

長いブログ、読んでいただいて、ありがとうございました。感想とかあったら、Twitterで教えてくれると、嬉しいです!

 

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