先日私は、東京の「ひふのクリニック 人形町」という皮膚科のオンラインセミナー(名目はオンラインカフェ)にzoomで参加する事ができました。
このセミナーの主催者は、このクリニックの院長先生である 上出先生です。
私は今回で3回目の参加で、毎回自分の聞きたい事をまとめていって、参加しています。
セミナーでは、先生が「お題」を提供されて進行するパターンと、最初から参加者さんからの質問を受け付ける展開があり、今回は質問の受付から始まりました。
参加した結果、色々な事がわかるようになってきました。
私はYouTubeで自分の実体験をベースにアトピーの事や、人の相談コーナーをしていますが、医者ではないのですが、出来るだけ正しい情報を提供できるように、今回のような取り組みをしています。
そんな中で、「アトピーの原因」について、先生からの会話の節々で語られることがあったので、今回はそれをまとめることにしました。
アトピーの原因は2つ「①フィラグリン遺伝子異常」
今回の先生のお話は、実際の会話の中から得られた情報なので、別で議事録を作っています。(未公開)
また、この「アトピーの原因」に関しては、他での資料が出ています。
この中の、ADの病態生理(非アレルギー的側面)と(アレルギー的側面)の項目に書かれている事が、アトピーの原因だと言われていて、今回の上出先生のお話の中で、ここ(非アレルギー的側面)に触れられました。
フィラグリン遺伝子の変異は具体的にいうと、皮膚の中の水分を保持する能力と、肌を守るバリア機能が弱いという事です。
資料では数値も出て今いたが、これは人種や年齢によっても変わると言われていますし、健常者でも数値が高い人はいるようです。
また、皮膚バリアの異常だけがアトピーの要因ではないですが、その要因の一例であることが、現代の研究で分かったと伝えられました。
もう一つ考えられる「アレルギー的側面」については、また今度。
遺伝子の異常はまだ治せない
私は最近、デュピクセントで治療を行っていますが、これは痒みや炎症・乾燥の症状を引き起こす「サイトカイン」の働きを止めていることになります。
デュピクセントはステロイド治療と違い、長期的に使用して副腎に働きかけて免疫を抑制するような体に大きな影響を与える薬とは、効き方の仕組み(機序と言います)が違います。
ですが、「アトピーの原因」が遺伝子の異常である事を考えると、デュピクセントをやめる事で、また段々と身体にアトピーの症状が出てくる事が考えられます。
そして、それを証明するかのように、私のTwitterの仲間の中にも、そういう方がいらっしゃいます。(デュピをやめた人の全てではありません)
サイトカインの反応を抑制するデュピクセントを辞めたい場合
デュピクセントは、その効果が高い反面、経済的な負担も多いので、継続できない人も多いと思います。
私も、経済的にけして裕福ではないので、継続するメリットと天秤にかけ、今はデュピクセントを2週1回のペースで利用しています。
しかし、継続する事が出来ない場合、今まだ効果が出ている身体の状況を、長くキープする事が大事だと思っています。
デュピクセントによって、皮膚のコンディションが、何段階も上げることが出来たのです。
ボロボロだった肌、真っ赤だった皮膚、ボコボコして痒かった湿疹も、ほとんどありません。
お風呂に入っても水をはじき、皮脂の覆われ、爪をたてて掻いても、肌が削れて浸出液が出る事もほとんどありません。
この良い状態を、1日でも長く継続するためには、はやり日常のケアや食事や運動に気を付ける方が良いのが、あたりまえのようにわかります。
デュピを辞めても、特に変わりなくキープできている人もいる
デュピクセントは、その薬剤の血中濃度が2か月もすると、ほぼ無くなります。薬の効果が完全に切れる時期です。しかし良い肌の状況をキープできている仲間も沢山います。
その方々は、間違いなく、日頃の生活の中で、自分の身体に対してしっかりと観察が出来ていて、健康に注意をした生活を行っています。
ちゃんと向き合えている人だからこそ、辞めてからの効果が落ちずにいるのだと思います。自己管理は出来ていない人は、どの治療をしても、きっと効果が得られないのかも知れません。
デュピクセント・オルミエントは辞めると抗体が付く
人間の身体には、外からの異物にたいし対抗する力があります。免疫です。その免疫は、過去に身体が負った外敵との闘いの記憶を「抗体」として持ちます。
これは、ウィルスや菌だけではなく、薬に対してもそうです。デュピクセントやオルミエントは「生物製剤」というものです。
私達の体は、デュピクセントやオルミエントの治療を辞めた時、この「抗体」を身体の中で作り始めます。
よって、治療を再開した時、その効果は前よりも劣るという研究結果が数値的にも出ているようです。(私の個人的な意見ではありません。エビデンスがあるので、ご自身で調べてみてください)
やり始めたら、辞め時がわからない治療とも言えます。経済的な負担がずっと続くわけです。
その負担と、身体が楽になった効果を、天秤にかけるしかないのが現状です。
今後出てくるの治療薬を含め、負担額が減る事を祈りながらも、薬に頼らずにアトピーをコントロールできるような生活や考えを行う必要があると私は思います。
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